サイズ:220mm×400mm×(t)42mm+軸突起5mm
欅・アワビ・アルミ板・プラスチック板
電波時計ムーブメント(誠時)
2001年に作った同様のデザインの時計の姉妹作を作ってみた。
当時自作のホームページを始めたばかりの頃、遠方の見知らぬ方からご注文をいただき、制作・納品したのだがその後初代iMacがクラッシュした際、当時のデータを全て失い、その方のお名前や連絡先もわからなくなってしまったのだ。また、図面のデータも失ってしまっていた。
その後このデザインでもう一度作りたいとずっと思っていて、
今回の国立の画廊【アートイマジン】からのオファーで企画展【芸存9】というものに出展するための新作としてそれが実現したのだ。何とも11年越しである。
今回は大きさを2倍程度にし、材として使用したケヤキの木肌とも合間ってかなり重厚感のある仕上がりになった。アワビの貝殻の螺鈿部分は大きめのアワビ3個分を要している。
私の場合、アワビは自分で磨くとこから始めるのだが、荒砥で磨くのに1個あたり2時間程度かかる。夏なので汗だくの作業であった。
それをランダムに切り取った一片ずつ隙間なく貼り付けていくのだが、本体の曲線に合致した3次曲線とするためには一片の大きさは自ずと限られてくる。また一つのアワビの貝殻で使える部分は全体の約半分程度となる。もちろん、残りの部分は小片にして別の作品に使うのだが。この作業に丸二日かかるのである。
因みにベースとなる本体をジグソウで抜いて彫刻を施して仕上げるこの前の工程にも丸二日程度を要している。
コメントをお書きください